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そこは人が寄り付かないような、街灯もないよう真っ暗な細い路地だった。 そして、いかにも、といった風体の男たちが女の子を取り囲む、というより押さえ付けていた。 (・・・やれやれ) 奴らは力を吐き違えている、よくある馬鹿だ。 「おい、早くしろ!」 「焦んなよ」 男は無理矢理、女の子の服を破り捨てた。 「やめっ!・・・う~」 叫ぼうとした女の子は、くちに布を突っ込まれた。 俺は荷物をその場に置いて、奴らの目の前に立った。 「おい、そのあたりにしとけ」 「あ?何だ、お前」 見張りの男がこっちに気付いて、俺を睨み付けてきた。数は・・・7人ね・・・ 「サツにばれると面倒だぞ」 「うるせぇ!」 「そう吠えるなよ野良犬。周りに病気がうつるぞ」 「こっちが黙ってるからって調子に乗るなよ!」 1人の男が殴り掛かってくる。 甘いストレート。 素人相手ならともかく、その道のプロ相手には通用しない。 俺は、そのヘボストレートを躱し“軽い”アッパーを見舞った。 「ぐはっ」 「おっ、おい・・・」 「こいつ、やべぇぞ」 一撃でダウンした男を見て、そのお仲間の野良犬方が色めき立った「早くねぐらに帰れ、怪我したくなけりゃな」 これくらいの腕の奴らが、いくら来ようと変わらない。 「くっ・・・よし、一斉にやる!行くぞ!」 野良犬が群がってくる。 さっさと片付けてやるか・・・
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