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「明日は積もるな・・・」 行き先は近所のコンビニ。 片道10分くらいだ。 相変わらず雪は降り続き、気温は下降線をたどっていた。 (おでんと肉まんも買うかな) 冬の名物が頭に浮かんできた。 (チョコ・・・あったあった) 俺はチョコを手に取った。 別におしゃれでもないし、他の味がついているわけでもない、昔ながらの板チョコだ。 佳奈いわく「これじゃなきゃ私はチョコは食べない」とか。 珍しい奴だ、と言ったら有り難い右ストレートをもらった。 結局、肉まん2つにおでんを少々マイクロセブンも一個買った。 俺は腕時計を見た。 18:34分 (少し遅くなったかな?) 少しばかし寂しがり屋の佳奈だ。できるだけ早く帰ったほうがいいに決まっている。 俺は歩くスピードを少し早くした(惚れた弱みかな) 暫らく歩いていると、嫌な気配を感じた。 そして言い表わせない不快感も、俺を襲ってきた。 (・・・なんだこりゃ・・・) こういう時には気配を消し、足音もたてないようにして歩くに限る・・・生憎だが、これは一般人の為せる技ではない。 そして、その“気配”がする方へゆっくりと歩いていった。 「おい、ちゃんと見張れよ」 「ちゃんと回せよ」
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