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「君と出会うまで、僕は
辛くて長い旅をしているようだったんだ。
飲みたいときに水がない。
食べたいときに食べ物はない。
道に迷ったときに、たずねることの出来る人はいない。
そんな僕も道しるべをやっと見つけたんだ。
由良、君も何かが欠けている気持ちわかるだろ?
僕たちは、やっと出会えたんだ。僕たちがやるべきことは一つ。
母の無念を晴らしに行こう」
月が、満ち欠けをする。
それは、とどまることを知らない月ととどまることしか出来ない太陽が織り成す現象。
私達は出会ってしまった。
とどまることが出来ない運命にいつの間にか流されてしまうのだろうか。
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