『恋人』
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「こうしていれば迷子にならないだろ?」 由流と見つめ合う私 吸い込まれる。 吸い込まれていく。 「うん、ありがとう」 私は笑う。 彼も笑う。 彼のえくぼを見るのは何度目だろう。その度に私は胸が締め付けられる想いだった。 砂の上を歩くときゅっと鳴く 鳴き砂の音のように。 私の胸はきゅっと音を立てる きゅっ きゅっ ほら、まただ。
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