『恋人』

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私達はその後も仲良く手をつないだ。 つなぐという行為ではなく つながれている状態が当たり前のようだった。 そこに作為はいらない。 遊園地の出口で、別れ際、私と由流は向かい合って立った。 「今日はありがとう。楽しかったよ。由流」 私は由流が由流であることを確かめるかのように何度も由流の名を呼ぶ。 「いいえ、どういたしまして。由良。」 由良も同じように私の名を呼ぶ。何度も。何度も。 そして、そうするのが当たり前のように由流が私を抱きしめた。 そして呟く ―愛してるよ。 そして 私の唇に触れた由流の唇 私は自然に目を閉じていた。
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