惨劇の兆し

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今日も学校を休んだ。   学校になんか行っても意味なんかない。                   また僕は街へ出かける。     今日はなんだかいやに風が強い… 空は大きな雲で覆われ、いかにも降りだしそうな雰囲気だった                                雨… 降るかもしれないな…。       でもいいや… ずぶ濡れになったって別に構わない…から…                 1人いつもより暗い路地を歩く。                  すると前から大きなマントを被った大柄な男が歩いてきた。      僕はなるべくその男から離れるように壁に沿ってあるこうとした。   すると男は明らかにこちらに向かって歩いてきた。 僕が歩く道を塞ぐように。                 すると男は僕の前に立ちふさがり、 僕は足を止めた。     『何だろうこの人…』               『僕を誘拐でもする気か…?』                本当に誘拐されるかもしれないと僕は思った。                     でも……別にそれでも僕は構わないと思った。           今の僕なんて生きてる意味がない。誘拐されて殺されようがなんだろうが構いっこない。        もうこんな人生うんざりだ… 早く殺せよ…  殺せよ…殺せよ…                           殺してくれ殺してくれ殺してくれ殺してくれ殺してくれ殺してくれ殺してくれ殺してくれ殺してくれ殺してくれ殺してくれ殺してくれ殺してくれ殺してくれ殺してくれ殺してくれ殺してくれ殺してくれ殺してくれ殺してくれ‼                                                   「おまえ…」                 男は唐突に口を開いた。           「な……何ですか!」                 「おまえは…この世界が好きか?」                 『……?』                       『何言ってるんだこいつ…』       僕は無視して男から逃げようとしたが逃げる前に口を開いていた。                 「嫌い……嫌い嫌い…嫌いだ‼」
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