第十話

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      『良かっ…良かった…!二人が無事でっ』   「睦月…!?確かに危ない所だったが、それは心配のし過ぎでは…!?」       そんな事はありません…! そんな事は…そんな事は……命は一度失えば二度と戻って来ないのです!   心配のし過ぎでは無いのです!         『僕の目の前で人が一人死にました……僕の腕の中で笑いながら息を引き取り…多分過去の記憶でしょう…… それが今、あの暴走車のせいで思い出されました。 命の重さを軽んじては駄目です…! 僕は…あんな記憶を……』     「…すまない…」   「あぅー」         ………はっ!? 僕は何故そんな事を言ってしまったのでしょうか…!? 夕食を取りに行くはずなのに、人が死んでしまったとか……ヘビー過ぎます!やってしまいました!     『あの…すいませんでした。取りあえずレストランへ行きましょうか』       柊さんが擦りむいた場所に僕のハンカチを巻き付けた後、僕達はレストランへと向かいました。    
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