第十話

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        と、言うことでたった一ページでの夕食は終了。 一ページ…?戯れ言でした。     今僕達は帰宅途中です。 バスに乗って降りて……丁度今歩き始めた所です。 僕を真ん中に挟み、神崎さんが右に柊さんが左に立ちながら歩いています。     正直な所、僕の心拍数は上がりっぱなしです。   神崎さんは学校でも噂される格好可愛い女性。その噂通り神崎さんは頼りになるし、綺麗です。   柊さんは身長は若干低めですが、そんなのは気にもならない位可愛らしい雰囲気を持っていて、誰もが安らぐ天然さんです。     そんな二人と僕は今一緒に食事をして、更には同棲まで……照れてしまいますね。   ふと見ると、両隣にいた二人が何やら慌てていました。         『どうかしましたか?』   「いっ、いや……睦月が私達の事を可愛いとか言っていたからな……」   「…胸がどきどき…なのー」       くくく口に出てましたか!? うわぁぁぁ!!恥ずかしいです!!!羞恥プレイです!!     「睦月は私達をとことん惚れさせる気なのか……飛鳥、睦月は強敵だ…女心を正確に射抜いてくるぞ」   「すないぱぁー……なの」           スナイパーって…そんなつもりは無かったんですが……     「……ぎゅぅ…」     柊さんが僕の左腕に抱きついてきました。身長に見合わぬ大きな胸が腕に当たりますが、今更胸が当たる…などと言っても離しませんよね………     「むぅ、睦月は右手が使えぬから私は抱きつけない……狡いぞ飛鳥」   「えへへ…早い者勝ちなのー」         すみませんが神崎さんは今日は我慢して下さい。柊さんにも心配かけてしまいましたし、今回は柊さんに譲って下さい。     あぁ!!一応言っておきますが、決してこれは嫌味とかではありませんからね!?       「仕方ないな…私はこれで我慢しよう」     神崎さんは僕の頬にそっと口付けしてきました。ふわりと鼻孔を擽る甘い香り……右手が使えたならば、神崎さんと柊さんを両手で抱き締めていたでしょう……      
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