第十一話

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      「睦月君おはよー!」   「神流君格好いい!」   「飛鳥ちゃんもおはよー!」   「柊!今日も可愛いぞ!」         このように、一ヶ月で僕と柊さんはクラスの中でも少しだけ目立つような存在になりました。 毎朝学校に来ると挨拶してくれるので、嬉しい反面少々気恥ずかしいです……   一ヶ月かけてようやく柊さんもこのクラスに馴染んでくれたようですが、未だに若干ぎこちなさがありますね。       『おはようございます』   「……おは…よ…」       クラスの皆さんは、ワイワイと騒ぎながら各々の事をしています。 相変わらず皆さん来るのが早いです………しかし、勉強しなくて良いのでしょうか…?   確か明後日にテストがあるはず……!?         「オイスー睦月!」       いきなり意味深な言葉を投げかけて来たのは、柳葉 祐介君でした。 彼曰く、「オイスー」とは簡単な挨拶らしいです。     「明後日にテストがあるのに気楽だねぇ……まっ、俺もやってないんだがね!」           こんな人です、彼は。   僕と柊さんは柳葉君をスルーしてそれぞれ席に着きました。 ちなみに席替えをしたので、僕は一番後ろの窓側に座り、柊さんは僕の右隣に座ることになりました。   僕の席が決定した時、先生の配慮とクラスの皆さんが柊さんを僕の隣の席に座らせて良い……と言ってくれたためにこの位置になりました。       「んー……ねむ…」   『遅くまでごめんなさい…!このお返しは絶対にしますから…!』     「うにゅ…楽しみ…なの」             僕達はHRが始まるまでゆっくりと過ごしました。    
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