第十二話

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        さて、ここ最近時間の進み具合が半端無く早い気がするのは気のせいですよね?   だって、もうテストの日なんですもの……     あれから僕はずっと神崎さんと柊さんに勉強を教えてもらいながら学習してきました。 お二人の教え方は簡単かつ理解しやすく、すらすらと記憶することが出来ました。   これはもしかしたらもしかすると、意外に良い点が取れるかもしれません。 もしもそうだったら…そうですね…好きなことを一つだけしてあげましょう…! 勿論、僕の出来る限りの事ですがね。       おっと、神崎さんと柊さんが呼んでいます……   いざ、テストと言う名の戦場へと赴くとしますか……         『お待たせしてすいません。さぁ、行きましょうか』   「あぁ、勉強の成果を出すのだぞ?」   「ふぁいとー……なの…」       神崎さんと柊さんはすでに学校へ行く準備は出来ており、慌てて僕も準備を済ませた後に、家を出ました。     やはりテストが始まったからでしょうか……何やら通学路の空気が若干重い感じがします。   とは言っても、辺りに生徒は僕達三人しかいないのですが………まさか他生徒の思念波が…!?       「………へくちっ…」   「ふふふ、可愛いくしゃみだぞ飛鳥。しかし寒いのか?それとも誰かが飛鳥の噂を…? いや、どちらでも良いか…」           随分と和やかです。 これが好成績者の余裕ですか。 僕には到底追い付けなそうなレベルの余裕感です。   ……しかし柊さんのくしゃみは可愛かったです………って!僕まで和やかな雰囲気に!?   おっ…恐るべし、柊さんの天然パワー……!         「むぅ…ぎゅぅ…なの……」       柊さんは少々むくれてしまったのか、僕の腕に抱きついてきました。 むくれて何故抱きつくのかは疑問ですが、別段僕は悪い気はしません。   だって柊さんのような可愛い人に抱きつかれて、嫌がる人はそうそういませんし、スタイルの良い柊さんですから腕にふわふわな感触がします。     え?変態ですって?     ……僕だって男です。 思春期真っ盛りです。 ………駄目ですかね…?      
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