第十二話

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        そんなこんなで僕達がリビングへ戻ると、既に料理が並べられていました。 ………あれ?そう言えばこんなに食材とかありましたっけ…?       「睦月君!それは禁則事項だよ!深く考えたらメッ、だよ☆」       えーと……アレですね。 そこは気にしたら負けとか言う訳の分からない理屈で出来ている奴ですね。 まぁ、恐らくは裏事情的な――   「ぶっちゃけ、都合の良い展開なんだよ☆」   どう考えても誰かさんの陰謀です。本当にありがとうございました。           なんてアホらしいコントをしながらも、彼女達は僕達を待っていたらしく、僕達はいそいそと椅子に座りました。   改めて料理を見てみると……凄く…美味しそうです……       「ふふ、私達三人の共同創作料理だ。上手く行ったか分からないが、口に合えば良いな……」   『あるぇー?確かに創作って単語が……気のせいですよね?気のせいにして良いですよね?』     「ろしあんくっきんぐ…なの」             まだ死にたくはありません。 デンジャラスです。 いえ、確かに美味しそうなんですが、たった一つだけ不確定要素たっぷりの料理があるんですよ。   最初に入ってきて匂った焦げ臭い香りはこれでしたか。     「あすか特製…ぱるぷ『わぁぁぁ!!それ以上は駄目です!黙秘をお願いです!』         一部の人にしか分からないような発言はいけません! 色々と問題はありますし、その名の通り何が起こるか分かりませんし……     「あははは!睦月君必死だよー」     ……必死にもなります。                           僕達は笑いあり、ハプニングありの楽しい夕食を済ませました。     いやぁ…柊さんの作ったアレには感服致しました……噎せ返って涙がボロボロと流れ落ちましたから……  
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