第十二話

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      さぁ、更に時間は飛びますよ?   神崎さんも入浴は終わり、最後に僕も入らせてもらいました。 その際門宮さんが、   「いくら睦月君だからって、お風呂の残り湯は飲んじゃ駄目だよ☆」   と言ってきました。 流石に僕を馬鹿にしていますよね?いくら何でも残り湯なんて………残り湯なんて……ゴクリ――       じゃなくて、普通に入浴致しました。変態と言うレッテルは貼られたくありませんし、考え事で頭がいっぱいでしたよ。     考え事と言うのは、僕の過去の記憶と、恐らくそれに関係するであろう夢の出来事………ここ最近――四日に一回のペースで見る、幼少の頃の僕と顔の映っていない少女。     僕と少女はいつも一緒、いつも二人で遊んでいるのです。   一体誰なのか…そして、どんな過去であったのだろうか……ずっと考えても答えは出ませんでした。                             僕も入浴を終えると、三人で何やら話し込んでいたようでした。   真剣なような神崎さん。 無表情を保つ柊さん。 怪しげな顔をする門宮さん。       どう考えても門宮さんが発端ですありがとうございます。         『どうしたんですか?』       僕が聞いてみると、三人は僕の存在に気が付いたようで、皆慌てだしていました。 アレですか? 俗に言うイジメって奴ですか?     「誰が今日睦月君と一緒に寝るかって話をしていたんだよっ!」         あぁ、何だその事ですか。それならきちんと考えありますよ。   答えは至極簡単、女性三人が各部屋を使用し、僕はリビングのソファーに布団にくるまって寝る事です。   これなら最も良い選択だとは思いませんかね……?         なんて事を言ったら、三人共声を揃えて「駄目」と言われてしまいました。   ふむ…ではどうしろと…?    
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