第十三話

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      おはようございます。 さて今日も良い天気ですね。 いやー昨日は門宮さんも泊まりに来て賑やかでしたね。   ただ一つ……気懸かりなのは、精神的にボロボロになりながらも何とか説得に成功し、確かにソファーで寝たんですが……     『どうしてこうも話を聞いてくれないんでしょうかねぇ…』       布団と毛布にくるまって寝ていたんですが、何時の間にか隣に神崎さんが寝ているんですよ。   ……ふざけるなです。 あれほど言ったのに、無視してこんな所に来るんですから、多少の悪戯をしても良いですよね?   痛くはしません。 神崎さんをワザと起こすように動き、寝たフリをしながら神崎さんに悪戯しましょう。       と言う事で、作戦決行です。 取りあえず肘で脇を突いてみましょうか……     「ぅ…ん…」     駄目ですか、ではもっと大胆に行ってみます。 肩に手を回し、少々強めに抱き締めてみました。勿論目は閉じ、眠っているフリをします。       「…んん…?」     おや、起きたようです。 作戦開始です。一体どんな反応をするのでしょうか…?   神崎さんは目を覚ましたらしく、ちょこちょこと体を動かしています。     「むつ…!?…寝ているのか」     嘘です起きています。 どうやら神崎さんは僕を起こさまいとしているのか、声は小さいですが聞こえてきます。   僕はこのまま神崎さんを抱き締める手に力を入れ、引き寄せてみましょう。       「わっ……睦月には抱きつき癖があるのか…?いや、今までこのような事が無かったからか」     抱きつき癖はありません!……多分ですけど……   しかし、全然悪戯になっていませんね。この際柊さんの真似でもしてみましょうか……アレです、いつぞやの首筋ベトベト状況です。       『ん…』   「うわっ…!?」       僕は若干力任せに神崎さんを自分の前に動かし、膝上に乗せます。 更に、両腕でガッチリと体を固定し、自分の顔を神崎さんの肩等辺に持っていくと、神崎さんから焦り声が聞こえてきました。   しかしそこは流石に男女に体の造りの差で、神崎さんは僕の固定から抜け出せません。      
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