第十三話

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        やあみんな、神崎 椎名だ。 久しぶりの挨拶なんだが、今大変な事態になってしまった。   昨日睦月に説得兼、説教をされていたが、雅が睦月を睦月の部屋に拉致してな……     二人が出てきた時には、何やら睦月の表情が恐ろしい程無に等しかった……悟りを開いたのか…それとも雅に洗脳されたのか……   うん、雅ならやりかねない。         それはさて置き、睦月はソファーで寝る事になった。すると、雅が   「睦月君が寝たらしーちゃんが隣に寝ると良いんだよ☆」   などと言ってきたんだ。     勿論私は断ったんだが……雅の手刀によって気絶させられてしまった。 そして朝まで眠っていたのだが……         「うわっ…!?」       目を覚ました時、睦月に抱き締められていたんだ。 それも強く抱き締められていて、その後睦月の膝上に乗せられてな……顔が私の首筋の近くにきて…寝息が掛かるんだ。     凄いくすぐったくて、ゾクゾクとする……改めて自分がMだと思ってしまった私は少々おかしいのだろうか…?   だが、こうやって睦月と急接近するのも久しぶりだな。 何故だろうか……性格は正反対なんだが、人を惹き付ける雰囲気だけは変わらない……           もう少し…もう少しだけ…この状況に甘えては駄目かな……?     「ゃぁっ…!?」       むっ…睦月が私の首筋を舐めてきた……!駄目だ、続けさせたら私がマズい…!     「むつ…き…!?」     みやびぃぃぃ…! 今までから今日まで、初めて雅に敵意を覚えたぞ…!   しかし、睦月と接近できたから…な…少し感謝かもしれない。     っ…!もう本当にマズい…!     「…は…っはぁ……」       睦月、早く起きてくれ…!   雅や飛鳥が見たらどれだけ言われ………                 「…わぁ…しーちゃんが悶えてる……」   「むぅぅ…羨ましい…のー」               い  る  !   雅と飛鳥が扉の隙間の向こうで見ている…!   もういい加減に起きてくれ…!      
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