第十三話

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      ………僕は三人に「これでもかっ!!」と言う位の説教をしました。   三人はしょんぼりとしていましたが、僕の忠告を無視した彼女達が悪いのです。     特に怒ったのは門宮さんに、でしたね。神崎さんに聞いてみたら門宮さんに気絶させられて僕の隣に眠らされたらしく、柊さんと神崎さんは早めに許してあげました。   門宮さんには、軽く脅迫じみた笑顔を作って迫ったので、二度とこのような事はしないでしょう。           鞭の後には飴です。   落ち込んだ三人の気持ちを切り替えさせるよう、僕は出来る限りのスキルを駆使して朝食を作り、皆でワイワイと朝食を済ませました。     朝食を食べ終えたならばすぐに出掛ける準備をし、僕達はプチ旅行に旅立ちました。   勿論目的地は海岸近くのホテルで、そこまでにはバスを経由して向かいます。                       僕達四人は家を出て、十数分かけてバス停へと到着致しました。     並び順は左から、門宮さん、神崎さん、僕、柊さんの順に並んでいます。   門宮さんは神崎さんの左腕に抱き付き、まるで猫のようでした。 神崎さんは優しいからか、腕を振り払うような事はしていません。     それに対して柊さんは、先程から僕の服の裾をキュッと掴み、僕に引っ張られるような形で歩いてきました。   僕的には裾が伸びてしまうから、裾を掴むのは止めてほしいんですがね…… どうも柊さんには言い出せないんですよ、言おうとしたら言葉に詰まってしまうんです………謎です。     まっ、まさかこれも乙女の秘密って奴ですか!? 不思議です、神秘的です。         「む、バスが来たぞ」       おや、ああだこうだと考えていたら、バスが来てしまったようです。   僕達はバスに乗り込みました。 運が良かったらしく、バスの乗客は僕達と運転手さん以外いませんでした。     僕達が乗り込んだ後、バスは海岸へと向けて走り出し始めました。      
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