第十三話

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      下は海パンでTシャツを着て、僕は荷物一つで海辺へとやって来ました。 やはり海ってのは賑わっていますね。沢山の男女が海へと来ています。   海って何故にもあんなに人を引き付けるんでしょうかね? やはり巨大だから? それとも何かしらの理由があるんですかね……?     おっと、それよりもパラソルを組み立てましょう。 何となく女性は日焼けするのが嫌そうな気がしますし、僕も太陽光を直接浴びているのは辛いですから。               取りあえず僕はパラソルを簡単に組み立てて砂浜に突き刺し、その下に逃げ込みました。   太陽光は厳しく、少し居ただけでもう汗がかき始めました。 僕は静かに海を見ながら女性三人を待つことにします。       しかし、待ったのも数分だけで、すぐに彼女達はやって来てくれました。     「あはは、睦月君お待たせ!」     声のした方向を向いた先には、門宮さんが手をブンブンと振っていました。 門宮さんに引っ張られる柊さんが神崎さんの手を掴み、門宮さんの引っ張りに神崎さんも若干よろめいています。   門宮さんは上下オレンジ色のシンプルなビキニで、腰元にも同じ色のパレオを巻いていました。   元気の象徴みたいな門宮さんにとても似合っている配色です。     一方、神崎さんと柊さんは僕と同じように上にTシャツを着て、中に水着を着込んでいるようでした。   うん、こんな事から何となく性格が分かるような気がしますね。         「パラソルありがとー!私達も入れてねっ☆」   『どうぞどうぞ、遠慮無くお入り下さい』       門宮さんは「失礼しまーす」と言って、僕の隣に入ってきます。 それに釣られたように、神崎さんと柊さんも入ってきました。   柊さんが僕の隣で、神崎さんは僕とは反対の柊さんの隣に座ります。     水着を見れたのは門宮さんだけでしたが、神崎さんと柊さんも見てみたいのが男の性だと論じてみました。 何を着ても絶対似合っていそうだから、かなり楽しみでしたが……       『…無念……』   「ん?どうしたんだ睦月?もしかしたら、私達の水着が見たいのか?」     『それは見たいですよ。ここまで来て、皆さんと遊びたいですし、かなり期待していますから』       これ、本音。 何度も言うようですが、彼女達は良い人なのですから…!    
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