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「みぃ…離してー…!」
「駄目だよー!飛鳥ちゃんと私は今から海水を落とさなきゃ。悪いけど睦月君、これからムフフな入浴タイムだから……」
『いえ、くれぐれも危害は加えないで下さいよ?柊さんを泣かせたら怒りますからね…?』
僕の忠告に、門宮さんはビシッと敬礼をして返事をしてくれました。
柊さんも流石に諦めたのか、門宮さんに連れられて風呂場へと連行…もとい、入浴しに行きました。
僕も部屋に戻るとしましょうか。二十分は何故か経っていますし、少し記憶の整理でもしますか……あの女性店員についても……
部屋に着いた僕はまず、絶句しました。そして軽く鬱になりました。
最後に、ドン引きしました。
『あなたは一体何をしているのでしょうか…出来れば五秒で風呂場へ戻って下さい。そして小一時間程潜っていて下さい』
「それは遠回しに死ねと言っているのか?いや、それは溺れた私を睦月が人工呼吸して助けてくれると言う伏線か。なる程、ドキドキしながら待っているぞ」
タオル一枚体に巻いて、神崎さんが部屋で右往左往していました。
もはや痴女ですよ痴女。
しかし、体のラインに張り付いたタオルを見て、赤面してしまったのは事実。
何よりも驚いたのは、神崎さんが二十分そこらで出て来た事です。
大抵、女性の人って三十分以上かかりませんか?
『流石ドMの神崎さん、羞恥心と言う物がありませんね』
「なに、こうしていれば睦月が襲ってくるかと思ったが……やはり無理だったか。
だが、睦月のために何時もより早く上がったぞ。睦月も入って良いぞ」
『む…ありがとうございます。ですが、その格好は勘弁して下さい』
僕は早めに風呂場に行き、神崎さんから逃げました。
あのまま居たら神崎さんは風邪を引いてしまうでしょうし、僕も恥ずかしいですからね。
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