第十三話

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      と、言う訳で僕は入浴する事になりました。 入浴シーンの説明など別に良いですよね?単純に体と頭を洗って湯船に入り、少しの間ゆったりとしているだけです。     湯船に入りながら記憶の整理をしてみますか……   まずは砂浜での記憶の欠片。   恐らく僕の家だと思う、その場所でのトランプによる遊戯。 更に、何時も一緒に居る顔の見えぬ女性……もう十年近く一緒に居た気がします…が、どうしても思い出せない。       次には、海の家で見た時の記憶……は中途半端になりましたが、思い出しました。   あれは確か………そうだ…この海で彼女と僕が遊んでいた記憶でした。 しかし、砂浜で彼女と一緒に歩いていた所で途切れてしまったのだった……         『会いたいですね…そして、全てを取り戻したい……』       そんな願望を言っても、自らが動かなければ何も変わらない。 だから僕は記憶を取り戻すために…出来るだけ昔の僕に関わってきた内容を知らなければ……       『参りましたね…マスターに聞いてみますか』       さて、芯まで温まりましたし、そろそろでましょうかね……   ここで床に石鹸があって、踏んで転ぶなどと言うお約束はありませんよ? それと、神崎さんも途中から入ってくるなんて馬鹿な真似はしませんからね…?   まぁ、そんな事をしたら僕は神崎さんに説教した後、神崎さんから柊さんへと同室者を変えてもらうんですがね。        
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