第十三話

40/47
前へ
/414ページ
次へ
      『そう言えば…神崎さん気付いていますか?神崎さんは喜ぶ時に漏らす含み笑い……アレ、ふふふ、と三回ふ…を言うんですよ? 今はどうですかね?』         改めて教えてあげる神崎さんの癖。今は関係無さそうな内容ですが、この後必要なんですよ。   ほら、その証拠に神崎さんが呼吸を若干乱しました。       『あれ?もしかしてそんな無意味な事で呼吸まで乱したんですか…?』   「ちがっ…ひぅぅっ!?」       神崎さんの背中に手を回し、浴衣の中に侵入させて背筋を指でなぞると、想像以上の反応を見せた。   うむ、可愛いです。       「頭が…ボーっと…ふふふ……駄目だ、えっちな気分になってきたよ」   『ほら、またふふふ、って言ってます。それに、本気なんですね……もう我慢とか出来ませんよ』         今ので、罅から亀裂に変わりました。理性が半分位逝きましたね。   あー、ぐしゃぐしゃに乱してやりたい…!快楽と羞恥に染まった神崎さんを見てみたい…!     『なんて、僕は軽くは無いですよ。無理矢理なんて嫌いですし』       今にも「ドッキリ」と書かれたプレートを持って神崎さんに見せてあげたいです。   ……しかし、思っていた以上に神崎さんは性欲を膨らませてしまったのか……     「むっ、無理矢理じゃない…!私は…構わないぞ…!」   『…うわっ!?』         神崎さんは一度離れた体を自ら引き寄せ、強く抱き締めてきます。 これは予想外でした。   ……もう…ふざけるなですよ。 せっかくギリギリで我慢したのに……せっかく逃げたのに…誘ってくるんですから…!       『こうやって僕を誘惑するんですね。その体を使って、その声で、その瞳で、その性格で……』   「私は睦月が好きだから…睦月に何をされても構わないし、睦月ならば拒絶する理由も無い。だから…だから…」       『黒い性格を見せて良いですね?泣き叫んでも止めませんからね?精神が狂うまで犯してあげます。 誰がこの部屋に入ってきても、僕は止まりませんし、神崎さんだけを視界に入れますからね?』               これが最終通告です。 これが通ったならば、僕は本能のままに行為を重ねます。    
/414ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16602人が本棚に入れています
本棚に追加