第十六話

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        その後も何やら内容が膨れ上がり、俺が二人に発情しているとか、二人と毎晩共に寝たいだとか………ふざけんなよコノヤロー。       『良い加減にしろ…!そろそろ怒るぞ…!?』   「むむ、それは困る。よし、今夜は寝かせないから許してくれ」         …言っても無駄って奴か? それともアレか? お前がただ単に欲情しているだけなんじゃないのか?     「しいな…えっち…!」       ざまあみろ神崎。 柊にドン引きされてやんの。   柊は神崎から離れ、俺の後ろに隠れてこっそりと顔を出して神崎を見ていた。       『そんなえっちな神崎は放って、俺達は遊ぼうか?トランプとかならあるぞ』   「うん…!とらんぷー…!」     「睦月、飛鳥、私が悪かった!仲間外れは心にグサッとくる。私も入れてほしい」           意外にもあっさりと折れた神崎が焦りながら謝ってきた為に、俺達は神崎を入れてトランプをする事にした。   ……久しぶりだ。 こんなに楽しい時も、楽しく感じる感情も…懐かしい。       「さぁ、最初はババ抜きでもしてみようか――」         これからはもっと楽しい日々になりそう……いや、既に楽しい日々を送っていたのかもな。   ただ、俺が目を背けていただけで……何も変わってはいない。 変わったとしたら、それは俺の心情だけかもしれない。       ―――――― ――――― ―――― ――― ―― ―  
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