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珈琲豆を使い、専用の用具を使って淹れていく。
インスタント珈琲など邪道だ。確かに早く作れるが、喫茶店に来てくれた人に対してインスタントでは失礼に値するからな。
四人分の珈琲を淹れ終えると、トレイに置いて持っていく。
最初はやはりマスターの座る前のテーブルに置いた。
そしたらマスターは礼を言い、チラリと神崎達の方に目線を向けてきた。
勿論、含み笑いをしてきたから、分かりきっているんだろうがな……喰えない人だ。
「さぁ睦月君、行ってあげなさい。それと…もう仮面は必要ありません。真実のあなたを見せて下さい」
『俺は弱き人間ですから』
そう言い切って、俺は神崎達のテーブルに向かった。
マスター、俺は未だに仮面を付けた状態だが、仮面を外した俺は誰にも関わる事の出来ない弱い人間なんだ。
だから仮面は外せない。
「まったく…無理矢理でも破壊しましょうかねぇ……?
やはり物理的ダメージ…いや、精神的にガツガツと行くのも捨てがたい。
ここはいっそのこと両方から攻めたり……良いですね」
丸聞こえだから…!
そんなに生々しい事言わないでくれよ!?マスターならやりかねないから!
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