第十七話

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        睦月は腰を上げ、リビングを出ていってしまった。 私はずっと座りながら『明日原 吹雪』と言う人物の事を考えていた。   雅のようなさっぱりとした性格で、心の底から睦月を愛していた……私は、その人を忘れさせる位睦月を好きにさせられるのだろうか……     いや、させたい。 睦月を私に振り向かせたい。 私が睦月を好きだから、大好きだから振り向かせたいんだ。 どうすれば睦月は少しでも私を見てくれるのだろうか…?     積極的にアプローチ? 消極的にアプローチ? 普段通りに接触する?     ………一体どうしたものか……           黙々と行動を探していたら、何時の間にか一時間は経過していた。 睦月はどうやら先に入浴したようで、既に寝間着に着替えている。   睦月に促されて私も入浴する事にして、一旦考えるのを止めた。      
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