第十七話

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        とにかく、俺達はようやく学校へ行くことが出来た。 先程サバイバルナイフを突きつけてきた女性執事は、門宮が最も信頼をしていて、多くの側近を纏めるリーダー的な存在らしい。   うーむ……どうやら俺は余計な事をしてしまったらしい。 門宮いわく、あの女性執事は地味にプライドが高いらしく、強い者に挑戦を仕掛けてくるとか……やめて欲しい。         そうこうしているうちに、学校へとやって来た俺達は別れて教室へと向かった。 柊は相も変わらず、俺の服の裾に掴まって歩を進めている。   歩きにくい事この上なしッ!           教室に入ると、三人の女子生徒が俺達の前にやって来た。 柊は完全に俺の後ろに隠れ、強く裾を掴んでくる。   一体何の用だ…俺は彼女達と面識はほとんど無いはず。 柊にしたって、面識があれば多少は打ち解けるはずだが……何なんだ?         「あのっ…神崎 椎名さんと門宮 雅さんと一緒に登校してきましたよねっ…!?」 「仲良いのかな…!?」 「えっと、お答え下さいっ!」     『した…が、たまたま出会っただけだ。あまり仲良くは無いし、それ程面識は無い』         この手の者達はあまり深入りしないのが定石だと思う。 柊には口を出さないように背に顔を付けさせ、俺は三人に謝った。 色々な意味を含ませた謝罪だ。     三人は肩を落として俺達から離れていった。 柊を背から離し、俺達も自席に向かう。      
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