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話を進めていく内に、大体の内容も決まってきた。
男子数名、女子数名でメイド服、執事服に着替えてウェイター、ウェイトレスになる。
それ以外の生徒は裏方兼料理作りなどに徹するらしい。
ならば今度こそ、メイド服を着る王道は避けたい。
「うみゅ…むつきがめいどさん…?見たいのー…!
むつきー、お願い使う…!」
まさかの伏線…!?
そんな願いをこんな所で使うのか……いや、俺にもあるはずだから、拒絶すれば良いだ――
「はい、睦月君メイド服着用けってーい!他ならぬ飛鳥ちゃんのお願いを無碍にするには男子として駄目だよー!」
桜華祭の実行委員である女子が指を指して言ってきた。拒絶…したら俺、全生徒敵に回すようだ。
別に回しても良いのだが、柊や神崎、門宮と祐介がそれを良しとしないだろう。
ここは言う事を聞いた方が良さそうだな。
仕方無く、俺はメイド服を着用する事になった。
次々に着用するメンバーも決まり、あっと言う間に桜華祭の出し物は決定された。
そして桜華祭が始まるまでの一週間、全授業は全て桜華祭の準備に回るようだ。
それ故、桜華祭の完成度や盛り上がりは尋常ではない。
街の住民までもが楽しみにしている桜華祭…決められたからには全力で望むとしようか……
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