第十八話

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      俺はまず、瑞希さんに唇を合わせた。当然の如く瑞希さんは舌をねじ込んできて、俺の舌にまとわり着くように絡んでくる。   瑞希さんは流石に気品ある大人の女性故、色気が尋常ではない。 気を強く持たなければ飲み込まれるだろう。     俺は自然と瑞希さんの腰に手を添えていて、瑞希さんは俺の首に手を回してきた。 何度も何度も、濃いキスを行い、そして離した。         「…っぷは…やっぱり睦月君の前だと我慢出来ないです……全身が性感帯になって、触れられるだけで感じます…」   『だからこそ、鎮めるんです。そして早くその症状を治さないと大変ですからね』       長い茶色の髪のカツラを取り、再び瑞希さんに唇を合わせた。 その間に瑞希さんは自ら着物を脱ぎ捨て、下着姿を晒す。下着姿と言っても、上はしていなくて下だけ履いていた。   俺も服を脱ぎ、肌と肌を触れ合わせながら唇を合わせ続けた。           「はっ…はっ…もう我慢出来ないです…体が熱くて…頭がとろけちゃいます…」       その言葉を引き金に、俺は瑞希さんを布団に押し倒した。 唇、頬、首へと舌を這わせていき、その度に瑞希さんは甘美な吐息を漏らしながら体をビクビクと痙攣をさせていた。   瑞希さんの足が俺の足に絡みつき、背中に回る手に力が入っている。 瑞希さんの力は強すぎてしまうため、俺は力を抜いてもらうために胸の突起を八重歯でカリッと噛む。       「ひぁぁぁっっ!!」       それだけで瑞希さんの力は抜け、口からだらしなく涎を垂らして虚ろな瞳をしていた。 これでようやく、俺でも瑞希さんの相手ができる状態になった。   力が抜けていない状態だと、俺の体が潰されてしまうだろう。 瑞希さんの力が強いのは、やはり過去に研究していた薬品のせいなんだと思う。       肉体強化…と言えば良いだろうか。人一倍、人体の能力が高く、その代償に自らの性的欲求が際限なく出てくるのだろう。         「もっと…お願いします…強く激しく……」   『はい、仰せの通りに』       瑞希さんの要望通り、荒々しく乳房を掴み、突起を強く摘み軽く引っ張った。 この位酷くないと、瑞希さんの症状は対応しないから困る。 俺は相手に痛い思いはしてもらいたくはないから、罪悪感はかなり残ってしまう。    
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