第十九話

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        外が真っ暗闇に染まった頃…俺は、瑞希さんとの性行為を終えた後だった。   俺と瑞希さんは息を荒くし、抱き合うようにして寝ころんでいた。       『……症状…少しは良くなりましたか…?』   「はいぃ…もうびくんびくん感じちゃってます……」       話が噛み合っていない。 どうやら瑞希さんは性行為後による快楽の残り香と、感想を言っているのだろう。   だが、俺が聞きたいのは、異常なまでの性欲が以前よりも抑えられたのか……だ。       「あたま…とろとろです……まだ睦月君が私の中でえっちしている感覚ですよぅ…」   『久しぶりでしたから、反動が凄かったんですよ。それよりも、その性欲…治ってきていますか?』     再び話を戻す。 瑞希さんは俺から離れ、互いに横隣に仰向けに寝転んだ。     「以前に比べて大分良くなってます。以前だったら一日中行っていても、睦月君を求めていましたよ」   『一日中は俺も困りますね。体力的にも、精力的にも…です』   「うふふふっ…♪」                               俺達は目的を果たした為に、軽く蒸らしたタオルで互いに体を拭き合ってから着替えた。   その際、瑞希さんが不意に絶頂に達した時はかなり焦った。 ただ拭いていただけなのに、いきなり吐息を漏らして体を震わせたのだから……そこまで敏感になっていたとは分からない。           全てを終えてから、瑞希さんが酒屋に居ると言ってきたので、俺だけ喫茶店へと帰ることにした。      
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