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『………あまり俺を舐めるなよ?光だの宿っていないだの…そんな物分かるはずがない。
そして、お前は俺の何を知っている?これは神崎にも言ったが……理解していないくせに出しゃばるな』
明らかな殺意を持って、門宮を睨みつける。
これで、神崎は俺を逆上させて終わったが…果たして、門宮はどうするのてあろうか…?
「そんなの、睦月君以外の人物が分かるはずがないでしょ…!?
本当の人間の心理は、自分自身以外の人物は何があろうとも理解は不能なんだから…!」
『ならば何故、お前は俺の瞳に光が宿っていない…と言った?
他人の深層心理が分からないと言った以上、そんな抽象的な意味を持った発言は矛盾していないのか?』
「なら、言い換えるよ。睦月君は嘘を付くとき、両目の焦点が相手に合っていないで相手の遥か後方を惚けるようにして見ているの」
そんな癖…あるのか?
だが、確かに俺もその言い分に思い当たる節が無きにしも非ず…だ。
思い返して見ると、キチンと相手自身を見ないで会話をしていたかもしれない。
…やはり、門宮は侮れない存在だ。一瞬でも隙を見せれば食らい着いて来る猛獣のようだ………喉笛を噛み千切られないように注意を払わないとならないな。
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