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「雅様、その名で呼ぶのはおやめ下さい」
私は多少考えたフリをして、姫ちゃんに背中を向けて走り出す準備を整える。
そして、悪戯に舌を出しながらこう言ってあげたのさっ☆
「やーだよん☆」
勢い良く駆け出して姫ちゃんから遠ざかる私。
姫ちゃんは物凄い足が速いから、私も全力で走らないとすぐに追い付かれちゃうのだ……まったく、姫ちゃんの身体能力はどうなっているんだい?
とにかく、笑いながら私は姫ちゃんから逃亡を開始したのだよっ☆
姫ちゃんに捕まって、首根っこを捕まれるようにして運ばれる私。
これ完全に側近としての行いじゃないよねー……一応私、姫ちゃんの主なんだけど…?
それにしても、姫ちゃん可愛いなぁ……綺麗な顔だし、格好良いし…うん、今日は姫ちゃんと一緒に寝よう、っと!
そして姫ちゃんが先に寝たら……クフフフフッ。
「雅様、何か言いました?」
「えっ?何もー?」
クフフフフッ……姫ちゃんが乱れる姿……
あ、姫ちゃんってば私を無理やりにでも先に寝かせるタイプの人だった。
時々手を出そうとしたら、何時の間にか眠っちゃってるんだよね……何でだろ?
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