第二十話

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      俺は奴等を正座させたまま、先に部屋着に着替えた。 しばし時間が掛かったが、四人はちゃんと足を崩さずに正座の体制を保っている。   俺は四人の前で椅子に座り、足と腕を組んで奴等の行動にイライラとしていた。       『………で、何か言い分は?』     恐る恐る門宮が手を上げたので、門宮の理由を聞くために耳を傾ける。     「マスターから貰った蜜柑酒で騒いでましい゙っ!?」       大分前、同じ教室の女生徒から貰った折り畳み式ハリセンを取り出して門宮の頭を軽く叩いた。   実際はほとんど痛みは無いが、軽快な音と酔っぱらっている門宮が痛がる体制を取ると、かなり痛そうに見える。     だから、残りの三人は門宮の二の舞にならぬように言葉を選んでいるようだった。   ……だが、少なくとも皆一回は叩かせてもらう。         『次、柊は何かあるか…?』   「うみゅ…おしゃけ飲みました…ごめんなしゃい……」       素直に謝ったりするのは良い事だが、やはり近所迷惑になりかねない騒ぎだったので、柊には優しく触れる位の力で頭をハリセンで触る。         『桐生、あんたは否が応でも教師をやっている立場だろ?あんたがコイツ等に酒を飲ますとは何事だ…?』     「職員会議をして帰宅に遅れ、雅様を貴様の家から迎えに行ったら既に三人で飲酒をしていた後だった。 大体貴様が酒などを家に置いておくのが間違っている。未成年が酒に手を出して良いと思われているのか?」     『ならば、そっくりそのまま言葉を返させてもらおう。 桐生は門宮の側近なんだろ? ならば多少なりとも体術などには長けているはず……何故捕獲されていた』           その言葉に返事が出来ない桐生。聞いた感じ、どうやら桐生はきちんと法や規則を護ろうとした。     やはり桐生も柊と同じように触れるような感覚で桐生の頭をハリセンで触る。      
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