第二十一話

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        一ヶ月前、睦月の返事はこうだった。     『俺と、柊と共に暮らしてくれ…!』     彼女になる彼氏になる、と言う行程を数段飛ばしての返事だった。 後日に飛鳥にそれを伝えたら、二つ返事で飛鳥は同意した。   勿論私も同意をし、今まで過ごしてきた。 睦月がありとあらゆる事で、私達に頼ってくれたり、私達が睦月を頼りにするようになった。     ……多少、私達の性的欲求が爆発して睦月に迫ったこともあったが、何だかんだあって最後の最後までの行為まで至ってはいない。 いつも私と飛鳥が先に動けなくなり、そのまま次の日になったりする。   とにかく、今日はもしかしたら最後まで進むかも……ふふふ…そうしたら、私は睦月だけの女になるのか……         『柊も、こっちにおいで』   「えへへ…はぁい…!」       飛鳥が私と睦月の隣に抱き付き、三角形を作るように皆で抱き締め合った。 数分間抱き合った後、睦月が再びマスターから貰った酒に手を出し、口に含んでから私達に口移しで飲ませてきた。   喉が焼けるように熱く、急速に全身が火照りだしてくる。 酒の成分に何やら異常があるようで、私がラベルに書かれている成分表示を見ると色々と書かれていたが、特に大きくこう書いてあった。     媚薬成分が入っていますから、大量摂取にはご注意を。       ……マスター……あなたって人は…!どこでこんな物を手に入れたんですか…!?       睦月がこんな状態なのはどうやらアルコールではなく、媚薬成分のせいらしい。 同じように私と飛鳥も酒を口移しで飲んでしまった………   今は大丈夫だが、いつ媚薬の効果が出るかは分からない。         『ふふ、今日は三人で初めて最後までするか…?』   「けほっ……うん…しよ…?」   「初めてが三人一緒…睦月はえっちだな。でも、悪くないぞ…」         ん…どうやらもう、まともに考えることすら出来なくなってきた……   ふふふ…くふふぅ…ぞくぞくしてきたなぁ……やっぱり私はマゾなのかもしれない。    
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