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かなり深刻な話、大事な人を喪うと、心の傷は、あらゆる、好きになる自由を、束縛する。
好きになる自由を束縛する、心の傷について、誤解を恐れず、明快に喩えるなら、ある瞬間、あまりに、タンポポが、美しく見えたりすることだ。
つまり、涙が溢れて、枯れないということ。
涙には、流れ続けてよいという特権を、乙女が箸を見ても、笑い転げるようには、与えてはいけない。
悲しみの限界は、知るほうが、幸せだ。
悲しみの限界は、幸せの母という意味で、知られていくことなんだ。
もう泣かないでと、それだけを純粋に、心から願う気持ちを、知ったら、人間的な葛藤を知るかもしれない。
悲しみを知ることは、それだけで、偉大な存在を、知っていくこと。
結論だけを繰り返すなら、早急だけれど、あまりに深い悲しみを、体験するべきではない。
あまりに、偉大になれない事実が、枯れない涙とあるからだ。
ファンタジの優しさは、タンポポの美しさを、過剰にしない、美しさの基準を奪われるほどの哀しみを、知ることは、自由を奪われること。
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