恋のファンタジア

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   好きな人を想う。  好きな人に包まれる。  愛を知る、本当なら清らかな気持ち。  好きな人を想うのは、片想いなくらいの心だけど。  それは、好きな人に包まれていく。  すさまじい真実。  つまり、好きな人を想うと、愛になる。  なんて一笑すると、クールビューティーか、ニヒルダンディズムを極めていくくらいに、小さくまとまる。  クールビューティーや、ダンディズムが、相当いけている以上に、ファンタジは、恋にとっての魅惑的な可能性を捨てきれない、という意味の話。  ただし、軽い軽蔑は、片想いの妄想や思い込みが、ありえないから、つまり、冷やかしや、評論やあるタイプの科学やらに、出くわさない限り、当事者の問題外となり、美しくなるかどうかの問題と、関わる目線をかけている人がいるという話だ。  当事者は、非関係者ではない多くの関心に、さらされる。  恋は想われた人と、まつわる人脈と、噂や相談を受けた方々に、祝福がかかるよう、多様に深く関わるようにという具合に。     恋もファンタジも、赤裸々な体験そのものが、温度差なく、熱を帯びている。  スポットライツのまばゆさや熱烈さ、温かさというように。  恋は陽だまり。  恋にファンタジの在処が真摯に解らないなら。  恋の行方を心配したり、病んできたりする。  けれど、ファンタジは、これは、ほんとうに、恋なのか?と、反芻して彩りを添える。  人間が、不幸を呼び込む習性を知るから、自分の心を、映し見る。  大きな壁にぶち当たる。  皮肉にも、壁は人生のヴェールで、夢で、恋のファンタジで、疑えない話。
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