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「―――三爪痕(トライエッジ)を知っているか?」
いつものように告げる。
ハセヲは――俺はこれをPKに聞くためにPKKをやっているのだ。
「……何だって?」
「蒼炎を纏った伝説のPKの名だ……。奴に殺されたPCは、二度とゲームに復帰できないらしい。」
刃を突きつけたまま答える。
蛇の道は蛇。
PKの事を聞くならPKに……、だ。
「はぁ? くっだらねぇ バッカじゃねえの?」
その口調は女性のそれとは思えないものだ。
むしろ反抗期の男子が扱うような口調だったが、PKをやっている人間にはこのような粗暴な口調も珍しくない。
よって、特に気にすることも無かった。
その女は小馬鹿にしたように、質問に答えを寄越す。
「そんなの、BBSの怪談話だろーが! ンなモン信じてんじゃねえよ!」
その答えは、今まで返ってきた数限りない答えとそう大差なかった。
(あぁ、なら……用済みだ)
「ンなくだらねぇことより、いいか? このボルドー様に手を出してただで済むとは思っ……!?」
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