第1章 死の恐怖『ハセヲ』

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「―――三爪痕(トライエッジ)を知っているか?」 いつものように告げる。 ハセヲは――俺はこれをPKに聞くためにPKKをやっているのだ。 「……何だって?」 「蒼炎を纏った伝説のPKの名だ……。奴に殺されたPCは、二度とゲームに復帰できないらしい。」 刃を突きつけたまま答える。 蛇の道は蛇。 PKの事を聞くならPKに……、だ。 「はぁ? くっだらねぇ バッカじゃねえの?」 その口調は女性のそれとは思えないものだ。 むしろ反抗期の男子が扱うような口調だったが、PKをやっている人間にはこのような粗暴な口調も珍しくない。 よって、特に気にすることも無かった。 その女は小馬鹿にしたように、質問に答えを寄越す。 「そんなの、BBSの怪談話だろーが! ンなモン信じてんじゃねえよ!」 その答えは、今まで返ってきた数限りない答えとそう大差なかった。 (あぁ、なら……用済みだ) 「ンなくだらねぇことより、いいか? このボルドー様に手を出してただで済むとは思っ……!?」
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