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君はどんなふうに僕を見るのだろうか?
外見だけで『汚い』とか『怖い』って思うのか?
その反対?
外見で人を判断するなって言うのは、大人の言い逃れだ。
誰だって最初は、見かけで判断する。
何かしらの感情を抱く。
それが『人間』って生き物で、「そんなことない」って言ってるお前は、『人間』じゃないってこと。
外見で判断して中身は後から。
昔っから『人間』っていうのは、最初っから埋め込まれている『本能』がある。
人がものを見るように
定めるように
感じるように。
僕たちが気にしなくったって、体は自分の『本能』に従って動いている。
心と体が繋がってるなんて幻想は、僕の中にはない。
僕は他人を信用なんかしたことないし、自分すら信じちゃいない。
『理性』なんて、そんなものは役に立たないのだから。
他人の為に何かをするという行動は元より、助けるなんて、そんなことしない。
だって、その間にも僕は狙われてるかも知れない。
泣いてる子によがって、背後から銃でも突き付けられたらどうする?
黙って死を迎え入れるなんて、馬鹿な考えはやめた方がいい。
誰も、そんなことがわかっていたら、その子に近づきさえもしないだろう?
自分が撃たれる何て、考えただけで握り潰された気分になるのだから。
誰かを盾にしてまで我を守ろうとする。死にたくないからだ。
そんな痛い思いをしてまで、護る価値などない。
元は他人。
血の繋がりなどない『人間』なのだ。
……どうせ死ぬのなら、少しでも自分の意思で死にたい。
あらかじめ自分で定めた日数に沿って…。
僕は空になりたかった。
天使でもなんでもいい。
とにかく離れたかった。
『人間』なんてくそくらえだ。
あんな薄汚い地で生きていくのなら、いっそのこと、生まれ変わらなくてよかったんだ。
『人間』なんて結局は自分のことばかり。
死ぬことを恐れて、飛ぶことを恐れて、生きることにしかすがり付くことのできない生き物だ。
そんなものに誰が憧れようか。
空には何もない。
人も命も死も。
僕はそのためだったら何でもする。
死ぬことだって恐れない。
不意に銃で撃たれてもかまわない。
例え
愛する者が僕を殺そうとしても……。
僕はその恨みすら、受け入れよう。
空を飛べるなら、僕は
何もいらないんだ。
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