59人が本棚に入れています
本棚に追加
/80ページ
話し終え、口を閉じる。
私はなぜだかすっきりとした心持ちになっていた。
「好きなんですね」
彼女が言った。
「愛しています」
はっきり私は告げた。
久しぶりに、彼女の墓参りに行こうと思った。
そして彼女に話そうと思う。
自分の気持ちと、これからどうするのか。
どうなるのか。
まだ君が好きだよ。
誰より一番君が好き。
でも、君と同じくらい好きな人が出来たんだ。
君は、僕を許すだろうか。
考えごとをしていた私は気付かなかった。
そのとき、目の前の彼女がどんな顔をしていたのか。
私は、知らなかった。
最初のコメントを投稿しよう!