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そう言って駆け出そうとした瞬間だった。
「んっ??」
突然どこからかの視線を感じた。そしてとっさに電柱の上の方へ目を向けた。
そこには、一人の少女が立っていた…。容貌は小柄だが顔は大人びているように見える、髪は漆黒、そして目も髪と同じく黒く透き通っている。その目は確実に俺のほうを凝視していた。
そして少女はニヤリと笑みを浮かべて言った。
「ごきげんよう。」
な…なんなんだ!?
「おーい!尋ー!!」
立ち止まっていた俺にだいぶ前の方を先行していた海奈が呼びかけた。
「あぁ!悪い。今行くー!」
海奈の呼びかけに応答し、また電柱の方へ目を向けた。
しかし、そこにはさっきまでの少女の姿はなくなっていた。
「おーい!ってば💢もう時間がないんだからねっ!早くしないとおいていくわょー!!」
海奈が怒って俺の方を見ていた。
「ゴメン、ゴメンorz。」
俺は、全速力で海奈の方へ走っていく。
「しかし、あの少女は。。」そう思いながら海奈と登校路を走り抜けた。
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