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─キーンコーンカーンコーン─
毎度お馴染みの甲高いフレーズを今日だけで6回聞いた…という事は学校が終わりというわけです、いつもならテンションが上がるはずなのだが…
「それじゃあ…〈ドキッ☆愛を育め登下校〉の開始だぁぁぁぁぁ!!!!」
─うぉぉぉぉ!!!─
…はい。名前が綺麗に違うな、さすがだ翔。君の頭は遠い世界に旅立ったようだ…
「…ハァ」
俺はため息をつきながら席を立ち、ある人物を探した。そして見つけると俺はその人物に向かい歩き始めた
「…えっと…一応ルールだし、帰らないか?」
メガネをかけ、黙々と少し薄めの小説を読んでいた藍沢に俺は声をかけた。
ちゃんとルールは守る子なんですよ僕は。
『……うん』
藍沢はそう一言言うと本を鞄の中に入れて立った。
「…行こっか」
─こくっ─と聞こえてきそうなほどしっかりと縦に藍沢は首を振ってくれた。
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