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俺達は、げた箱で靴に履き替え今まさに一緒に帰るという罰ゲームをしているのだが…
…実際かなり気まずくね!? 思った以上に気まずくね!?
…はっ!!イカンイカン…あの頭が遠い世界に飛んで行ってしまった子みたいなテンションになってしまっている。
俺はアイツみたいなキャラじゃない…そう、今頃は完璧に顔を真っ赤にしてだんまりをキメている頃だろうな
よしっ、ここは俺から話かけなければ
「なぁ、好きな食べ物とかあるか?」
『とくにない』
「そっ、そうか…」
ってか…ベタベタ過ぎだよな今のは…ならっ!!
「好きな色は?」
…ベタさ変わらないですよね。あれ、俺ってもしかして話す雰囲気つくるの苦手?
『…黒』
かっ、返してくれた!?よしっ、このまま喋り続ける!!
「おっ、俺も黒好きなんだよ。一緒だな♪」
『うん』
「…………」
『…………』
あれ…なんか目から流れてるけど俺は気にしないよ。
「あっ、俺のここだから…」
そう気がつくと俺は自分の家の前にいた、全く気づかなかったな…
「えっと…じゃあな」
『…うん』
そう言うと鞄からさっきの本を出し、歩き始めた。さっき歩いていた道へ
「…アイツ、来た道を戻ってる。という事はわざわざ着いて来てくれたのかな?言えばいいのに…」
俺は歩く藍沢の背中を見つめながらそう呟いた。
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