紙飛行機の作り方(後)

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 結乃は走って滑り台に上った。 「……よし! いっけー!」 結乃が飛ばした紙飛行機はきれいな放物線を描いて、僕の紙飛行機が刺さった木をさらに越し、公園の草むらに軟着陸した。 「うそ……負けた」 僕はがっくりと肩を落とした。 結乃はうれしそうに飛び跳ねていた。 「すごい! 今の見た? あんな飛ぶなんて信じらんない! ……あれ? なんか胸が変な感じする……」 結乃は胸を軽く押さえている。 「誰か好きな人でもいるの?」 僕が言うと、結乃は真っ赤になって反論した。 「なっ……! なに言ってんの! 悠平のばか!」 空を見上げると、そこにはきれいなあかね空が広がっていた。
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