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「次はいつ来れる?」
別れ際にヒロに抱き着きながら、サヤは恐る恐るというように聞いた。
「月曜来るよ」
少し考えると、優しく微笑んで囁くように答える。分かりきってた答えに、胸の奥がキュッと締め付けられるように苦しくなった。
「サヤ…悲しい顔しないで」
泣きそうな顔をしてたのだろう。ヒロはサヤの体を優しく抱きしめた。
「大丈夫だよ」
(だから明日も来てよ…)
口から出そうな言葉をやっとの思いで飲み込む。
言っても無駄な言葉。
言ったら困らせる言葉。
言ったらこの関係が終わりそうな言葉。
「ねぇ。キスして」
サヤはゆっくり目を閉じた…
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