D.CⅡP.S.-al fine-

『枯れない桜』がその花を散らしてから

美夏【おはよう、由夢。どうやら、また同じクラスになったみたいだな】

由夢【ホントですか？また一年、楽しくなりそうですね】

美夏【今年もよろしく頼む】

由夢【えぇ、こちらこそよろしくお願いします。】

ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ……。

始業式がようやく終わり、わたしは、いそいそと教室をでる。そして向かう先は――。

門柱にもたれかかりながら、わたしは、大切な人の顔を探す。

わたしは、こうして待つ時間がすごく好き。
ﾄﾞｷﾄﾞｷしながら、ｿﾜｿﾜしながら、同じ制服を着た人たちの中から、大好きなあの人の顔を探し出すのは、すごく楽しいことだから。

顔が見れれば安心する。
ホッとする。
それが凄く楽しみで
嬉しく思えた。