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「よ!遅かったな」
そう言って近づいて来たのは、爽やかな好青年だった。
人懐っこい笑顔を浮かべており、細身だが身長は170ぐらいある。
男の子にしては少し長めの髪を、黒いゴムで一つに結んでいる。
彼は更仲 壱樹【さらなか いつき】。
普通の家の子供だが、彼は人気歌手として働いている。
そして、彼もまた鵬帝のメンバーなのだ。
「おはよう、壱樹」
「おはよ、ちょっといろいろあってね…」
「壱樹くん、聞いてよ~!栗華ちゃんが…」
水城は普通に挨拶を返し、栗華が質問に返事をして、花月は不満そうにを朝の事を話しだす。
それを笑顔で聞き続ける壱樹は、一言で言うならお兄ちゃんのようだった。
「へぇ…大変だったんだな。お疲れさん」
全部聞き終わり、苦笑しながらみんなを労う。
「でも酷いのよ!水城を見る目が冷たいの…もう私むかついてむかついて!」
まるで自分の事のように怒る栗華と、険しい顔をする花月と壱樹。
「別に私気にしてないから良いのに…」
水城の言葉に、3人は過剰に反応した。
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