第1章~天才の中の平凡?~

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「よ!遅かったな」 そう言って近づいて来たのは、爽やかな好青年だった。 人懐っこい笑顔を浮かべており、細身だが身長は170ぐらいある。 男の子にしては少し長めの髪を、黒いゴムで一つに結んでいる。 彼は更仲 壱樹【さらなか いつき】。 普通の家の子供だが、彼は人気歌手として働いている。 そして、彼もまた鵬帝のメンバーなのだ。 「おはよう、壱樹」 「おはよ、ちょっといろいろあってね…」 「壱樹くん、聞いてよ~!栗華ちゃんが…」 水城は普通に挨拶を返し、栗華が質問に返事をして、花月は不満そうにを朝の事を話しだす。 それを笑顔で聞き続ける壱樹は、一言で言うならお兄ちゃんのようだった。 「へぇ…大変だったんだな。お疲れさん」 全部聞き終わり、苦笑しながらみんなを労う。 「でも酷いのよ!水城を見る目が冷たいの…もう私むかついてむかついて!」 まるで自分の事のように怒る栗華と、険しい顔をする花月と壱樹。 「別に私気にしてないから良いのに…」 水城の言葉に、3人は過剰に反応した。
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