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その少女は、緩く巻かれた腰までの髪に、茶色のくりくりとした目…
栗華が綺麗という感じなのに対し、彼女は可愛いといった雰囲気で、儚げな美少女だ。
彼女は橋原 芽伊【はしはら めい】。
世界的なピアニストの父と音楽会社社長の母を持つ。
そして、彼女の洋服のデザインと制作技術は世界でも認められる程なのである。
彼女もまた鵬帝の一人。
「芽伊、おはよう。…そうだね、もう座った方が良いかも」
水城が周りを見渡すと、既に殆どみんな席についていた。
この教室は縦に4人、横に5人という席順になっている。
水城は窓側の後ろから2番目
栗華はその後ろ
芽伊は栗華の隣
壱樹は芽伊の隣
花月は水城の隣
となっている。
それぞれが席につくと、水城の前の席の男の子が振り向いて声をかけてきた。
「よぉ。朝っぱらから元気だな」
「草か…おはよう」
口調はぶっきらぼうだったが、二人とも優しく笑っているために険悪な雰囲気は無い。
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