第1章~天才の中の平凡?~

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そう言い残し、前を向いてごそごそと眠り始める草。 水城は髪を手櫛でかるく整えながら、窓の外へと視線を動かした。 その時… 学園生活の始まりを告げるチャイムが鳴り響いた。 教室は静まり返り、わくわくした雰囲気で辺りを見回す生徒達。 生徒会からの連絡は、 チャイムが鳴り終わってから 放送で指示された場所で という2つしか決まっておらず、毎回様々な方法で連絡される。 例えば、今までに 飛行機のアクロバット飛行で空に字を書く 宝探しの要領で学園中にヒントのメモをばらまき、連絡要項が書かれた紙を探させる 花火でモールス信号を打ち上げる などなど…風変わりかつ大胆な手段で連絡がなされてきた。 よって毎回、どんな連絡がくるのか生徒達はわくわくしているのだ。 ガラリ 音を立ててドアが開いた。 生徒達が一斉にそちらを見ると、入ってきたのはこのクラスの担任だとわかる。 すぐに興味を失ったように視線を外す生徒達。 しかし…ここで「生徒達」と言っても、興味がなさそうなのが8名程居た。
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