ものくろ

5/10
前へ
/21ページ
次へ
よっかめ 私は 原付に乗って 時速30Kで 走っていた。 あの道路に差し掛かり ゆっくりと 猫だったものに 目をやった。 カラスが荒らしたのだろうか それは最早 遠目から見たら 何かの布としか 思えないものと なっていた。 猫だったもの…いや もう、私しか 猫だったものと言える者は いない。 ならばあの物体は 猫なのか。 それとも、布なのか。 わからないまま いつもどおりに すぐ横を走り抜けた。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

34人が本棚に入れています
本棚に追加