放棄

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小岩の、小さなアパート。 産まれて、3ヵ月の私が転がっていた… 母に、気が付いてほしくて、精一杯、小さな体で泣いていた… 当時の、母は、アルコール依存症… アパートの、水道・ガス・電気、全てが、とまってしまった状態… 異変に気が付いたのは、大家さんだった。 家賃が支払われていない事と、赤ん坊の泣く声が聞こえる… しかも、日に日に、声が、小さくなる… 大家さんが、私の父親の実家に連絡をした… ちょうど、家には、父の妹、つまり、私の叔母がいた… 私は、今後この人を、お姉ちゃんと呼ぶ様になる… 叔母が、アパートに行き、中に入ってみると、異様な臭いと悲惨な状態だった。 母は、失禁をしながら、焦点の合わない目で、叔母をみた… 叔母は、暗がりの中、私を探した… 部屋の角で、転がった私を見付け、目を疑った。 普通なら、丸々と太っている赤ん坊が、がりがりで、しかも、オムツも何日も、取りかえて、いない状態… 私は、叔母を見て、最後の力を振り絞るかの様に、叔母にすがり泣いた… 叔母は、私を抱き上げ私と母を、救急車で、病院に搬送した… 叔母は、救急車の中で、この子の面倒をうちでみようと親に頼む事を決めた。 その中、私の父親に対しての怒りを覚えた… 自分の兄なのに、血が繋がっている事にさえ、嫌悪感を覚えた。
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