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見る間になんだか辛そうな顔になって、いきなり背を向けて走り出した。
「なんで…」
つぶやくと同時に明が背中を叩く。
「バカ!早く追いかけなきゃ!」
なんだかわからないが、俺も走る。
1年生レギュラーなんだから足だって負けない。
雑踏の中でも分かる。学先輩だけがよく見える。
ドンドン近くなる。
それはやっぱり好きな人だから。
そうだ…やっぱり好きだ。
溢れた気持ちで、身体は疲れも知らない。
やっと手が届く…。
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