★合コン

10/22
前へ
/204ページ
次へ
しばらくの沈黙の後、 『私、帰るっ』 そう言ってテーブルから離れようとした。 「ちょっと待ってよ」 そんな彼女を呼び止めた男がいた。 もちろん、それは俺。 「今来たばっかりなんだし、まだ帰ることないじゃん♪俺、君と話したいな」 ちょっと甘えた感じで、まだいてほしいという考えを伝えた。 春香ちゃんは、ゆっくり後ろを向いた。 その顔は何て言うか…。 無表情? 普通だったら嬉しそ~な顔するとこでしょ、ここは。 それなのに、無表情って…。 …いやいや! 多分、まだ会ったばっかだからだ。 だから、ちょっと警戒しちゃってんだよ。 そうだ、そうに決まってる。 「春香…」 『う゛~…わかったわよ!』 「ありがと!」 美羽ちゃんには逆らえないのか、春香ちゃんが渋々テーブルに着く。 そして適当に自己紹介を済ませ、みんなで飲み物を頼んだ。 全員に飲み物が行き渡ったところで乾杯することに。 「では、今日の出会いに…」 「「かんぱ~い!」」
/204ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1729人が本棚に入れています
本棚に追加