★合コン

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「………キス…と」 「…ん?」 なんか、横の方からブツブツ呟く声が聞こえてくる。 …颯太か? お経唱えてるみたいに見えるけど、何て言ってるんだ? 耳をよぉーく澄まして聞いてみる。 「…王様と4番がキス。王様と4番が…」 颯太が握りしめている割り箸の先には、4、と小さく書いてある。 颯太、お前…。 キモいとか、恐いとか、痛いとかよりも…。 切ねぇよ…。 虚しいよ…。 同情の眼差しで、呟き続ける憐れな男を見つめる。 願い、届くといいな。 「じゃあ、4番と~…」 おっ? 4番が呼ばれた。 もしかするともしかするか? 「…2番がキス!」 ありゃりゃ。 王様とじゃねぇのか。 明らかに肩を落とす奴が、チラッと横から見えた。 「4番と2番誰だ~?」 「春香何番だった!?」 春香ちゃんが2番じゃありませんように。 俺より先に颯太となんか、キスしませんように。 『私、7番』 ホッ。 よかった。
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