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驚いた。
てか、訳がわからなかった。
春香がここにいる。
俺を必死に探している。
しかも、裸足で。
見間違えかと思ったけど、間違いなくあれは春香だった。
「なぁ、春香?」
落ち着きを取り戻してきたので、聞いてみることにした。
「お前、何でここにいるんだ?」
『っ…聞、いた。そ…、た君…にっ』
「颯太に?」
こくん、頭が頷く。
『アンタが…、どっか…グスッ。行っちゃうって…』
あの野郎。
口止めしといたのに。
恐らく、美羽ちゃんに吐かせられたんだな。
ったく、しょうがないヤツだ。
…でも、それで春香がここに来た理由がわからない。
『文、句…言って、やりたかったの、よっ…』
「も、文句…?」
俺、そんなん言われるようなことしました?
『ムカつくっ!』
「え~…。ムカつかれましても」
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